2009年11月5日木曜日

Seven Samurai

◆Nikon FA: Ai-s COSINA 100-300mm F5.6-6.7 MC MACRO
●f=300mm, F9.5, 1/250, DNP "CENTURIA 200"
●Scanned by KONICA MINOLTA "DiMAGE Scan Dual III"

 黒澤明監督は映画撮影において、500mmもの望遠レンズを多用したという。ひとつは役者にカメラを意識させないため、もうひとつには「動きが速く映る」というのだ。これはとても興味深い。さては相対性理論を持ち出すような話か??この望遠レンズのパースが押さえ込まれる感じが「絵画的」だなぁと思うにつけ、これも黒澤監督の望遠レンズを選ぶ理由のひとつにあったんじゃないかと思うのだ。映画撮影においては、この「圧縮効果」の代償(?)として「動きが速く映る」という現象が起こるのだろうかと想像・・・どうかな。
 それと、「マルチカム方式(複数台のカメラを同時に使用する)」の都合上、そうせざるをえなかったと想像するが、それは望遠とマルチカムのどちらが先に発想としてあったのかによるわけで、結果的には両方のメリットがマッチして、リアルでド迫力の画面が生み出されたのだ。

 と、そんなことを考えながらファインダーを覗いて、この日最後のシャッターを切った後、「動きが速く映る」とはどういうことだ?と気になって、帰ったらまた「七人の侍」でも観てみようかと思ったのだ。