2009年12月18日金曜日

À la recherche du temps perdu

◆Konica III MXL, Hexanon 48mm/F2
●F5.6, 1/250, DNP "CENTURIA 200"
●Scanned by KONICA MINOLTA "DiMAGE Scan Dual III"

 人間の目や脳には録画機能が無いから、写真を見たら「あぁ、そうだった」と、何の疑問もなく納得してしまう。「録画機能」とイコールではない「記憶」が本当の「見たこと」を保存してくれているのに、写真の「正確に事実を記録しているはず」という信頼が、せっかくの「記憶」のふくよかな部分を削ぎ落としてしまうのではないか。つまり、写真は「見たこと」が写っているとは言えない。そこで、カラーネガで撮ってスキャンするというやり方が、最も「見たことの記憶」に近づける方法なのだと考えたのである。